スマホで読める実験医学
550円

体の左右非対称性決定におけるノード繊毛とカルシウムの機能

Role of cilia and calcium in left-right symmetry breaking
水野克俊
Katsutoshi Mizuno:Laboratory for Organismal Patterning, Center for Developmental Biology, RIKEN(理化学研究所多細胞システム形成研究センター個体パターニング研究チーム)
10.18958/5577-00001-0001507-00

哺乳類の左右非対称性の形成には,ノード中心部の繊毛による水流の形成と,ノード周縁部の繊毛による水流の感知が決定的な役割を果たす.繊毛上のPkd1L1/Pkd2複合体がかかわるCa2+流入を介したシグナル伝達が左右決定に必須であると考えられているが,実際の刺激の実体は明らかにされておらず,繊毛からのCa2+流入も明確に可視化はされていない.本稿では,不明な部分の多いマウス胚における繊毛とCa2+,左右決定の関係について,特にPkd1L1/Pkd2に着目して概説する.

繊毛,ノード,カルシウムイオン,Pkd1L1,Pkd2

この記事は有料記事です

(残り約6,000文字)

  • 【スマホで読める実験医学】体の左右非対称性決定におけるノード繊毛とカルシウムの機能
    550円

関連書籍

実験医学 2018年4月号

一次繊毛の世界

細胞から突き出した1本の毛を巡る論争

  • 井上尊生/企画
  • 定価:2,200円(本体2,000円+税)