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生命科学・創薬におけるマルチモーダルAIと基盤モデルへの展開

Towards multimodal foundation model in life sciences and drug discovery
小島諒介
Ryosuke Kojima:京都大学大学院医学研究科
10.18958/7641-00001-0001771-00

近年,生命科学および創薬分野ではさまざまな場面でAIへの期待が高まっている.その一方で,その現場活用は一部にとどまっており,まだまだ課題も多く存在する.そのうちの1つは,生体分子や生体内のさまざまな現象を取り扱う必要があり,それらを計測したデータも多様であるというマルチモダリティの課題がある.そのため,従来の単一モダリティを扱う機械学習・AI技術には限界があり,複数のモダリティを効果的に組合わせるマルチモーダル技術が重要となっている.本稿ではマルチモダリティの課題に対するこれまでの代表的なアプローチを紹介し,また,現在新たなアプローチとして脚光を浴びている基盤モデルアプローチについても紹介する.

基盤モデル,マルチモーダル基盤モデル,大規模言語モデル

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