スマホで読める実験医学
550円

腫瘍およびがん幹細胞における分岐鎖アミノ酸代謝の役割

The role of branched chain amino acid metabolism in tumors and cancer stem cells
菊繁吉謙
Yoshikane Kikushige:Center for Cellular and Molecular Medicine, Kyushu University Hospital(九州大学病院遺伝子細胞療法部)
10.18958/7131-00001-0000255-00

近年の質量分析技術の進歩に伴い発展をみせるメタボローム解析をはじめとする,種々の代謝研究の進捗により,がん幹細胞および白血病幹細胞にとって重要な代謝経路,特性が明らかになってきている.近年のがん代謝研究の進歩は著しく,腫瘍細胞が依存する特定の代謝経路を阻害する薬剤の臨床応用も目前である.本稿では,がん,白血病幹細胞に共通する代謝特性の概説を行うと同時に,特に分岐鎖アミノ酸代謝に焦点を当て,その腫瘍における機能や治療応用の可能性についてこれまでの研究を紹介し,考察を行いたい.

分岐鎖アミノ酸,BCAT1,がん幹細胞,白血病幹細胞

この記事は有料記事です

(残り約6,200文字)

  • 【スマホで読める実験医学】腫瘍およびがん幹細胞における分岐鎖アミノ酸代謝の役割
    550円