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COVID-19重症化の遺伝的背景

Genetic background of COVID-19 severity
南宮 湖,福永興壱
Ho Namkoong 1)/Koichi Fukunaga2):Department of Infectious Diseases, Keio University School of Medicine 1)/Division of Pulmonary Medicine, Department of Internal Medicine, Keio University School of Medicine 2)(慶應義塾大学医学部感染症学教室1)/慶應義塾大学医学部呼吸器内科2)
10.18958/7195-00001-0000424-00

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は無症候性感染から重症例・死亡例に至るまでさまざまな臨床経過をたどる.この要因として,病原体側の因子以外に宿主因子が注目され,世界中で研究が進められている.Ⅰ型IFNに対する中和自己抗体やCOVID-19 Host Genetics InitiativeによるメタGWASによる疾患感受性遺伝子の同定が報告されてきた.日本においても100以上の病院が参加したコロナ制圧タスクフォースによりGWASが実施され,DOCK2を同定した.さらに,DOCK2はCOVID-19の重症化のマーカーとなるだけでなく,COVID-19の治療標的となることが見出された.

疾患感受性遺伝子,GWAS,WGS,コロナ制圧タスクフォース,DOCK2

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