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IL-6アンプとCOVID-19におけるサイトカインストーム誘導機構

Cytokine storm of COVID-19 is associated with the IL-6 amplifier and helper T cell activation
内田萌菜,田中くみ子,北條慎太郎,田中勇希,長谷部理絵,村上正晃
Mona Uchida1)/Kumiko Tanaka1)/Shintaro Hojyo1)/Yuki Tanaka1)/Rie Hasebe2) /Masaaki Murakami1):Molecular Neuroimmunology, Institute for Genetic Medicine, Hokkaido University1)/Biomedical Animal Research, Institute for Genetic Medicine, Hokkaido University2) (北海道大学遺伝子病制御研究所 分子神経免疫学分野1)/北海道大学遺伝子病制御研究所 動物機能医科学研究室2)
10.18958/6765-00001-0000690-00

2021年1月8日,イギリス政府は,IL-6受容体に対する2種類の中和抗体であるトシリズマブとサリルマブが,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症患者の治療に有効であると発表した.本発表は重篤化したCOVID-19の病態形成にIL-6シグナルが関与していることを示すものであり,重篤化の本態であるサイトカインストームとの関連性を示唆するものである.COVID-19の重症化には,サイトカインストームの引き金である活性化T細胞に加えて,肺胞上皮細胞や血管内皮細胞などの非免疫細胞におけるIL-6アンプが関連していると考えられる.本稿では,今後さまざまな病態でのサイトカインストームの治療標的として注目されるであろうIL-6アンプについて,その誘導機構を解説する.

COVID-19,IL-6アンプ,NF-κB,STAT3,T細胞

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