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ゲノム編集“プライム”タイムへようこそ

Welcome to the “Prime” time
相田知海,中出翔太
Tomomi Aida1)2)5)6)/Shota Nakade3)〜5):McGovern Institute for Brain Research, Massachusetts Institute of Technology1)/Stanley Center for Psychiatric Research, Broad Institute of MIT and Harvard2)/Synthetic biology center, Massachusetts Institute of Technology3)/Research Laboratory of Electronics, Massachusetts Institute of Technology4)/MIT Japanese Postdocs/PhD students/Professionals Network(MIT-JPN)5)/J-Broadies6)(マサチューセッツ工科大学マクガヴァン研究所1)/ブロード研究所スタンリーセンター2)/マサチューセッツ工科大学合成生物学センター3)/マサチューセッツ工科大学電子工学研究所4)/マサチューセッツ工科大学日本人研究者会5)/ブロード研究所日本人研究者会6)
10.18958/6797-00001-0000726-00

ゲノム編集の主流はDNA二本鎖切断にはじまる制御不能の編集から,さまざまな酵素を標的DNA部位へリクルートすることを中核概念とする制御可能な編集(ゲノム編集2.0)へと移っている.プライム編集はDNA二本鎖切断および修復ドナーDNAなしで,あらゆる編集パターンを確実に標的部位へ導入可能にする「in situクローニング」による破壊的イノベーションであり,ゲノム編集2.0の大本命と位置付けられよう.しかし,今のところまだまだ課題が存在する.本稿ではプライム編集の原理と課題について紹介する.

DNA二本鎖切断,ゲノム編集2.0,プライム編集,in situクローニング

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