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多様な因子の集積によるゲノム編集と派生技術の高度化

Sophistication of genome editing and derivative technologies by accumulation of various effectors
國井厚志,山本 卓,佐久間哲史
Atsushi Kunii1)/Takashi Yamamoto2)/Tetsushi Sakuma2):Graduate School of Science, Hiroshima University1)/Graduate School of Integrated Sciences for Life, Hiroshima University2)(広島大学大学院理学研究科1)/広島大学大学院統合生命科学研究科2)
10.18958/6797-00001-0000731-00

ゲノム編集ツールは,配列特異的にDNAに結合する特性を備えていることから,任意のエフェクター分子を目的のゲノム領域に動員するための足場としても使用可能であり,転写活性化をはじめとするさまざまな派生技術に応用されている.またそれらの技術を利用し,DSB(DNA double-strand break,DNA二本鎖切断)修復経路の選択やドナーDNAの近接など,DSB導入後に必要なイベントを因子集積システムにより制御することで,ゲノム編集の効率や正確性を向上させることが可能である.本稿では,因子の集積を伴う派生技術および遺伝子ノックインを中心としたゲノム編集技術の高度化について,多様な集積法とその利用法を紹介し,当該技術の最新動向を解説する.

ゲノム編集,dCas9,因子集積,転写調節,遺伝子ノックイン

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