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精神疾患と脳内炎症:免疫細胞システムの脳発達への関与

Brain inflammation and neurodevelopmental psychiatric disorders
長谷川祐人,酒本真次,神谷 篤
Yuto Hasegawa/Shinji Sakamoto/Atsushi Kamiya:Department of Psychiatry and Behavioral Sciences, Johns Hopkins University School of Medicine(ジョンズホプキンス大学医学部 精神医学部門)
10.18958/6817-00001-0000744-00

近年,精神疾患の病態生理メカニズムとして,免疫システムと炎症の関与が注目されている.しかしながら,さまざまな遺伝リスク因子や環境要因,あるいはその相互作用が,いかに神経免疫系の障害や脳内炎症を引き起こし,精神疾患発症に関与するのかは不明である.本稿では,統合失調症と自閉症スペクトラム障害に焦点をあて,脳発達の観点から脳炎症に関連する臨床所見とモデルマウスを用いた最新の知見を紹介する.さらに炎症とそれにかかわる免疫細胞が神経発達に果たす役割を明らかにすることで,新たな病態生理メカニズム,治療薬が開発される可能性について展望する.

神経発達,炎症性サイトカイン,免疫システム,グリア細胞,遺伝因子環境要因相互作用

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