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酵母の選択的オートファジー:基本的枠組みの確立

Selective autophagy in yeasts: Establishing the basic framework
中戸川 仁
Hitoshi Nakatogawa:School of Life Science and Technology, Tokyo Institute of Technology(東京工業大学生命理工学院)
10.18958/6859-00001-0000773-00

オートファジーは長らく細胞質成分の非選択的な分解系であると考えられてきたが,近年,タンパク質やRNAといった分子からオルガネラのような構造体まで,さまざまな細胞成分がオートファジーによって選択的に分解されることが明らかとなってきた.酵母を用いた研究は,オートファジー関連遺伝子の発見とそれに続くオートファゴソーム形成機構の理解を飛躍的に推し進めたが,選択的オートファジーのメカニズムについてもその基本的枠組みの確立に先導的役割を果たしてきた.本稿では,酵母における選択的オートファジーに関するこれまでの知見を概説する.

酵母,選択的オートファジー,オートファジーアダプター,オルガネラ

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