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死細胞が引き起こす過剰炎症反応を防ぐ新たな経路の発見

Interpreting an apoptotic corpse as anti-inflammatory involves a chloride sensing pathway
Perry JSA & Morioka S, et al:Nat Cell Biol, 21:1532-1543, 2019
森岡 翔
Sho Morioka:Department of Medicine,Division of Nephrology and Center for Immunity, Inflammation and Regenerative Medicine,School of Medicine, University of Virginia(バージニア大学 医学研究科)
10.18958/6569-00003-0000919-00

ヒトの体内では,毎秒100万以上の細胞が死んでおり,これらの細胞は他の細胞に貪食されることで取り除かれている.本研究では,生細胞が死細胞を取り込んだ際に誘導する遺伝子発現の変化を網羅的に解析した.その結果,溶質輸送体solute carrier(SLC)遺伝子群に属するSLC12A2を同定し,貪食細胞による塩化物イオン流入の制御が,炎症反応の調節に重要であることを新たに明らかにした.

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