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肥満とがんの関係性と背景メカニズム

Obesity and cancer: Relationship and underlying mechanisms
中江 大
Dai Nakae:Laboratory of Food Safety Assessment Science, Department of Nutritional Science and Food Safety, Faculty of Applied Biosciences, Tokyo University of Agriculture(東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 食品安全評価学研究室)
10.18958/6619-00001-0000943-00

不適切な食習慣や運動習慣の表現型である肥満(症)は,生活習慣病としてのがんに対して,慢性炎症・インスリン抵抗性・ホルモン代謝の変化・腸内細菌の影響などを介してリスクファクターとなる.一方で留意すべきは,肥満とがん発生の相関性が必ずしも単純な「右肩上がり」の関係でないことや,日本を含む東アジアと欧米で,体格状態や,生活習慣病における肥満の役割が異なることである.本稿では,肥満とがんの関係性と背景メカニズムについて概説する.

肥満,痩せ,BMI,慢性炎症,東アジア型生活習慣病

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