スマホで読める実験医学
550円

昆虫の季節適応:光周期と温度による幼虫発育の制御機構

Seasonal adaptation of nymphal development in an insect: role of photoperiod and temperature
Miki T, et al:Proc Natl Acad Sci U S A, 117:5525-5531, 2020
富岡憲治
Kenji Tomioka:Graduate School of Natural Science and Techonology, Okayama University(岡山大学大学院自然科学研究科)
10.18958/6633-00003-0000966-00

昆虫は,温帯へと生息域を広げる過程で,春から夏に繁殖し休眠により越冬する,季節に適応した生活史を獲得したと考えられている.この季節適応は主として光周期への反応によると考えられてきたが,われわれは,コオロギ幼虫発育の季節適応が光周期による脱皮回数の調節に加えて温度による成長速度の調節により制御されることを初めて分子レベルで明らかにした.

この記事は有料記事です

(残り約4,300文字)

  • 【スマホで読める実験医学】昆虫の季節適応:光周期と温度による幼虫発育の制御機構
    550円

関連書籍

実験医学 2020年8月号

RAN翻訳と相分離で紐解く リピート病

くり返し配列の“長さ”が発症の原因となる謎に挑む

  • 永井義隆/企画
  • 定価:2,200円(本体2,000円+税)