実験医学 1992年10月号 Vol.10 No.16

アポトーシス−細胞死のシグナル伝達

生命科学領域の大トピックスといえるアポトーシス．今号では，そのアポトーシス研究を，免疫系と神経系の２つに分けて特集しました．免疫系は大阪バイオサイエンス研究所の長田重一先生に，また，神経系は大阪大学蛋白質研究所の畠中寛先生に，それぞれご企画いただきました．

特集

アポトーシス−細胞死のシグナル伝達

企画／長田重一，畠中　寛

１　免疫系における細胞死

序：アポトーシス−予定された細胞死【長田重一】

Fas抗原と自己免疫疾患【長田重一／福永理恵／伊藤直人】

胸腺におけるT細胞レセプターレパートリー選択と細胞死【藤原大美】

胸腺細胞の死とクローン選択【岩田　誠】

bcl-2と細胞死【辻本賀英】

２　神経系における細胞死

序：神経細胞死研究の進展【畠中　寛】

発生過程における神経細胞死とその機構【小池達郎／田中秀逸】

酸素代謝と脳神経細胞死【榎戸　靖／畠中　寛】

シナプスの死，ニューロンの死−アルツハイマー病の原因・発症機序をめぐって【黒田洋一郎】

脳虚血と神経細胞死【桐野高明】

線虫研究からみた神経細胞死【桂　勲】

ショウジョウバエにおけるアポトーシス研究の現状【山元大輔】

CURRENT TOPICS

上皮の形態形成を促す新しい蛋白質の発見【平井洋平】

視覚細胞形成におけるチロシンキナーゼ−RASシグナル伝達系【藤村このみ／田中一馬／東江昭夫】

周期性四肢麻樺とparamyotonia congenita−優性遺伝を示す骨格筋ナトリウムチャネル遺伝子変異【Erich P. Hoffman／Jianhua Zhou（訳：辻　省次）】

NEWテクノロジー

合成ペプチドを用いたエピトープの同定法−エプトープスキャン法【岡橋暢夫／古賀敏比古】

Developmental biotechnology［発生工学実験法シリーズ］

いろいろな発生段階のニワトリ胚を操作するための体外培養法【阿形清和】

学会・研究会レポート

線虫の発生分化と翻訳調節−米国中西部線虫学会のトピックから【岩崎幸一】

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