医師のための処方に役立つ薬理学〜診療が変わる!薬の考え方と使い方

医師のための処方に役立つ薬理学

診療が変わる!薬の考え方と使い方

  • 笹栗俊之/著
  • 2024年08月26日発行
  • A5判
  • 414ページ
  • ISBN 978-4-7581-2417-1
  • 定価:4,400円(本体4,000円+税)
  • 在庫:予約受付中
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「薬理学」は診療にもっと使える!薬物相互作用・モニタリング・副作用などの「処方・診療に役立つ知識」をポイントで押さえ,より自信を持って,安全な薬物治療ができる!処方に携わる全医師におすすめの内容です.

目次

プロローグ〜なぜ医師に薬理が必要なのか〜

本書で学べること

第1章 薬物治療とは

1.薬とは何か

薬を定義すると/薬はなぜ「くすり」というのか/薬と毒はどう違うのか/薬と食品はどう違うのか

2.薬の多様性

生薬/低分子医薬品/低分子医薬品の大半は自然界出身/高分子医薬品/薬らしくない薬

3.病気は薬で治せるか

予防・診断・治療のすべてに薬が用いられる/治療薬で病気は治るのか/標的分子による戦略の違い

4.薬の名前

◯◯薬と◯◯剤の違いは?/薬には複数の呼び方がある/名前の混乱が医療過誤を引き起こす

第2章 薬史5千年

1.古代から中世〜生薬をもとめて〜

薬物治療の夜明け/医学・薬学の“父”/古代から中世へ

2.ルネサンスから近世〜迷信からの脱却〜

医学のルネサンス/近世へつづく医学・薬学の革命

3.近代〜薬は純物質に〜

植物アルカロイドの発見/19世紀の医学革命

4.近現代〜化学療法の時代〜

薬の合成がはじまる/化学療法薬の登場/生体高分子の薬としての利用/抗生物質の発見

5.現代〜セレンディピティとの惜別〜

薬は発見するものから発明するものへ

第3章 薬はなぜ効くのか

1.薬理作用とは

薬が体に働きかけるプロセス/薬は結合してはじめて作用を表す/構造-活性相関

2.薬のターゲット

いろいろな標的分子/標的分子と刺激-応答システム/何が標的になりやすいか/①内因性リガンドと②受容体/③酵素/④イオンチャネル・トランスポーター/⑤細胞内情報伝達因子と⑥転写因子/⑦遺伝子

3.薬理作用の様式

濃度と効果の関係/効力と最大効果/作動薬と逆作動薬/拮抗薬/余剰受容体

4.薬物感受性

薬物感受性の変化/脱感作/過感受性

第4章 薬のたどる道

1.PKとPD

薬理の“セントラルドグマ” /血中薬物濃度に関するパラメーター/薬はADMEで処理される/薬物動態の基本パラメーター

2.薬の吸収〜そもそも体内にどれだけ入るのか〜

吸収にかかわる投与経路と剤形/全身投与/局所投与

3.薬の体内分布〜はたして作用部位まで辿り着けるのか〜

薬の分布とは/薬はどのように細胞膜を通過するか/血漿蛋白質との結合/組織での結合と蓄積/分布の制御機構/分布容積/分布容積の変動

4.薬の代謝〜化学修飾され、水溶性になる〜

代謝とは/第I相反応/第II相反応

5.薬の排泄〜出ていくが、たまに戻ってくることも〜

薬の排泄とは/尿中排泄/胆汁中と糞中排泄/クリアランス/肝クリアランスと腎クリアランス/消失速度定数と消失半減期

6.薬の投与計画

医師が決めなければならないこと/①定常状態の血中濃度を治療域に収める/②必要なら負荷投与、その後は維持投与/③変動があれば、都度修正

第5章 くすりはリスク〜有害反応を知る〜

1.薬による健康被害

用語の違いを理解しよう/有害反応の重さ/有害反応の分類

2.これを見たら薬を疑え

有害反応は死因第5位!?/知っておくべき有害反応/漢方薬の有害反応

3.被害を最小化するために

有害反応の予防・診断・治療/副作用被害救済制度

第6章 多剤併用の薬理

1.薬と薬の干渉

薬物相互作用とは/薬物相互作用の分類

2.薬物動態への干渉

薬物動態学的相互作用とは/吸収過程の相互作用/分布過程の相互作用/代謝過程の相互作用/排泄過程の相互作用

3.薬理作用への干渉

薬力学的相互作用/相互作用の利用/好ましくない相互作用

4.ポリファーマシー

ポリファーマシーよりポリフォニーを/有害な相互作用を避けるには/配合剤の功罪

第7章 薬物治療のカスタム化

1.遺伝子の変異と多型

薬効と有害反応の個人差はなぜ生まれるのか/薬理遺伝学/遺伝子による薬物動態の違い/遺伝子による薬理作用の違い/がん細胞の変異

2.感染症と薬

薬剤耐性とは/細菌の薬剤感受性/薬剤耐性の獲得/薬剤耐性の機序/抗菌薬の適正使用

3.小児と薬

子どもは小さな大人ではない/成人とは違う小児の薬物動態/小児の薬用量/注意するべき有害反応/適応外使用という問題

4.高齢者と薬

超高齢社会と薬物治療/加齢による薬物動態の変化/薬理作用の変化/高齢者の薬物治療:7つのポイント

5.妊娠と薬

女性と薬/妊娠による薬物動態の変化/胎内曝露の影響/薬物治療の原則/妊娠中よくみる病気への対応/男性の避妊が必要な薬/授乳と薬物

6.肝障害と腎障害

臓器障害と薬/肝障害時の薬物治療/腎障害時の薬物治療

7.薬物治療のモニタリング

処方後の経過観察/経過観察の方法/血中濃度の測定

第8章 間違いだらけのクスリ選び

1.EBMとNBM

薬物治療とEBM/EBMの2つの方向性/EBMの実践/医療におけるナラティブの役割/ディオバン事件

2.良い薬を選ぶには

良い薬とは何か/パーソナルドラッグ

3.薬物治療のインフォームド=コンセント

「ムンテラ」/薬物治療におけるインフォームド=コンセントの役割/コンプライアンスとアドヒアランス、コンコーダンス

4.処方箋を正しく書くために

処方箋とは?/処方箋に記載する事項/いろいろな処方例

5.処方医の十戒

こんな医師になってはならない

エピローグ

用語索引

薬剤索引

著者略歴

薬の殿堂

1.ニトログリセリン
2.アドレナリン
3.アセトアミノフェン
4.ワルファリン
5.メトホルミン
6.ジアゼパム
7.バルプロ酸
8.カプトプリル

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