実験医学 2001年12月号 Vol.19 No.18

期待される細胞免疫療法

審良静男，三宅健介／企画

2001年11月20日発行
B5判
117ページ
ISBN 978-4-89706-795-7

1,980円（本体1,800円＋税）
在庫：なし

　近年，癌に対する有効な治療法として細胞免疫療法が期待を集めています．この背景には，自然免疫系において異物を認識するToll様受容体ファミリーの存在，そして自然免疫系を担う樹状細胞が獲得免疫を活性化させる強力な抗原提示細胞であるという発見があります．そこで本号では，自然免疫系におけるToll様受容体ファミリーの機能解明などの基礎的研究，さらに樹状細胞を用いた癌に対する細胞免疫療法といった臨床応用研究について，第一線の先生方にわかりやすくかつ詳細にご紹介いただきます．今年度の学会等においても細胞免疫療法は最も注目される研究分野です．ご期待ください．

特集

期待される細胞免疫療法
自然免疫のメカニズムと癌克服への道

企画／審良静男，三宅健介

<概論>自然免疫機構,その細胞免疫療法へのインパクト【審良静男／三宅健介】

Toll様受容体シグナル伝達におけるアダプター分子MyD88の機能【改正恒康／審良静男】

自然免疫におけるMD分子によるLPS認識制御機構【赤司祥子／三宅健介】

アジュバント受容体としてのToll 第2の免疫識別系による樹状細胞の活性化と抗癌免疫療法【瀬谷　司／松本美佐子】

樹状細胞による免疫応答調節【小安重夫】

樹状細胞を用いた癌の細胞免疫療法【門脇則光】

NKT細胞免疫系を用いた細胞免疫療法の臨床への応用【本橋新一郎／小林誠一郎／真柄久美子／中山俊憲／谷口　克】

トピックス

News & Hot Paper Digest

21世紀最初のノーベル賞は細胞周期の研究者に【小林英紀／西谷秀男】

トロンビン受容体PAR4の血栓形成における役割【西谷真人】

CURRENT TOPICS

シャペロニンGroELとGroESの相互作用を1分子レベルでみる【田口英樹】

リンパ球遊走に不可欠なCDMファミリー分子DOCK2【福井宣規】

mRNAの構造監視システムと新規プロテインキナーゼhSMG-1の関与【大西哲生／山下暁朗／大野茂男】

CURRENT MiNi Review

bHLH転写因子Olig2とNeurogenin2による運動ニューロンの発生制御【水口留美子】

連載

クローズアップ実験法

ラットオリゴデンドロサイト前駆細胞の単離法【近藤　亨】

Webウォッチ

科学技術辞書／炭疽菌／ことば【丸山和夫】

バイオベンチャー入門

第10回／バイオベンチャーにおけるビジネスライン【村井　深】

生物学おもしろ講義中継

第3回／遺伝子発現の調節その1【井出利憲】

ONE POINT実験法

実験成功の鍵を握る水の純度2 DEPCを使わないRNaseフリー水の精製法【石井直恵／加納一郎／金沢旬宣／黒木祥文】

遺伝子と疾病研究の最前線をゆく

プラダーウィリ症候群・アンジェルマン症候群研究の最前線ゲノム刷り込み関連疾患の分子機構の解明【目黒牧子／押村光雄】

Newラボレポート海外ラボ独立編

留学から研究室の立ち上げへ:独立1年目 Emory University【斧正一郎】

英文e–mail講座

第6回／投稿論文査読のためのe-mail【髙橋　弘】

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【本書名】実験医学：期待される細胞免疫療法
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