線維芽細胞を形質転換させる因子として同定されたサイトカインであるが,その後,種々の細胞に対する増殖抑制などの多彩な作用が見出されている.上皮がんに対しては,増殖抑制によるがん抑制作用を有する一方で,上皮間葉移行(EMT)や血管新生の誘導,腫瘍免疫応答の抑制などを介して,がん悪性化作用を有することが知られている.(実験医学増刊3912より)
がん微小環境に1細胞レベルで挑む
技術革新で見えてきた腫瘍内の細胞と免疫応答の多様性、がん悪性化・治療抵抗性の鍵
解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです