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腫瘍の中に浸潤するリンパ球には腫瘍反応性リンパ球,腫瘍抗原特異的なリンパ球が集中して存在することが示唆されている.本文中にもあるようにTIL中の腫瘍反応性T細胞を拡大培養して輸注する治療法が試みられている.同時にTIL中には制御性T細胞をはじめとした抗腫瘍免疫応答を負に制御する細胞群も多く存在することも示唆される.リンパ球以外の細胞成分にまで目を向けると腫瘍間質中には骨髄由来抑制細胞(MDSC),腫瘍関連マクロファージ(TAM),がん関連線維芽細胞(CAF),間葉系幹細胞(MSC)などさまざまな制御性細胞群も存在することが知られている.(実験医学増刊3412より)

がん免疫療法 腫瘍免疫学の最新知見から治療法のアップデートまで

免疫学の基礎知識と、免疫チェックポイント阻害薬、T細胞療法、個別化・複合免疫療法、臨床開発の最前線

河上 裕/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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