動物細胞の細胞質分裂では,将来の分裂面に細胞骨格であるアクチン線維がリング状に配向し,このリング(収縮環)が収縮することによって細胞がくびれ切れると考えられている.1983年にWhite博士とBorisy博士は,「細胞表層の流動が収縮環をつくるためにアクチン線維の方向を揃えるのではないか」とするアイデアを提案した(White JG & Borisy GG:J Theor Biol, 101:289-316, 1983).細胞質分裂時には細胞の表層において,分裂面に向かって流動が生じていることが観察されている.例えば,正反対の方向から2つの川が合流することを想像した場合に,
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