ゲムシタビンは,膵臓がんをはじめとしたさまざまながんの化学治療に汎用されている.しかしながら,ゲムシタビン単剤の客観的奏効率は9.4%と高くはないため(Conroy T, et al:N Engl J Med, 364:1817-1825, 2011),近年ではFOLFIRINOXとよばれる多剤併用療法が普及している.多剤併用療法は,ゲムシタビン単剤より生存利益があるために治癒切除不能な膵がんに適用されているが,有害事象の発生もより多いことや,治療に無反応な患者も存在することから,ゲムシタビン単剤療法の改善が臨床的に求められている.これまでに,
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