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微生物の浮き輪を利用した超音波マイクロバイオーム解析技術の開発

東京農工大学大学院工学府生命工学専攻 養王田正文

々の微生物の細胞質内にオルガネラのようなナノ構造体が存在することが知られている.真核生物のオルガネラとは異なり,その構造体の外殻は脂質ではなくタンパク質で構成される.微生物ナノ構造の代表的な存在がカルボキシソームである1).カルボキシソームはカーボニックアンヒドラーゼ(炭酸脱水酵素)とRubisCOを含有し,局所的にCO2濃度を上げることで炭酸固定能を上げている.ガス胞(gas vesicle)とよばれるナノ構造体は空洞であり,光合成微生物が浮き輪として利用している2).以前,Shapiroたちは,ガス胞が超音波に応答することを報告した3).マイクロバイオームはわれわれの健康に大きく関係することが明らかになっており,微生物を腸の病気やがんの治療に利用する医療が提案されている.この医療技術を開発するためには導入した微生物の腸内での局在や密度を検出することが必要である.しかし,一般的な光学的技術で腸内の微生物を解析することは困難である.

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2018年4月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2018年4月号 Vol.36 No.6
一次繊毛の世界
細胞から突き出した1本の毛を巡る論争

井上尊生/企画
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