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COVID-19でプレプリントを報道する是非

サイエンスライター 島田祥輔

型コロナウイルス感染症(COVID-19)はいまだに不明な点が多く,世界中の研究者がそれぞれの専門分野を活かしてウイルス(SARS-CoV-2)の性質や病態の解明,治療法の確立に取り組んでいる.その研究成果は学術誌だけでなく,即時性を重視して査読制度がない「プレプリントサーバー」にも多く掲載されている.8月上旬の執筆時点でCOVID- 19をとり上げたプレプリントは,生物学のプレプリントサーバーであるbioRχivと医学のmedRχivをあわせて7,420報もある.プレプリントサーバーは,時間のかかる査読を排除することで,研究者同士による情報交換を迅速化したり,知見をすばやく広めたりすることに貢献している.刻々と状況が変化するCOVID-19では,すばやい発表や情報共有が必要とされているのは疑いのないことであり,今年になってからプレプリントサーバーがさらに注目されている.

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2020年10月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2020年10月号 Vol.38 No.16
骨格筋の維持機構を暴き、サルコペニアに挑む!

上住聡芳/企画
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