脳卒中は,古くは“卒(突)然に邪気,邪風に中る(あたる)病”とされ,現代では脳梗塞,脳内出血,くも膜下出血の総称として脳血管障害とも呼ばれる.疾患の特徴上,多くの症例は動脈硬化性病変をはじめとする心・大血管病変や脳動脈瘤に関連するものであり,若年者よりも成人,特に中高年から老年期に発症する疾患群である.その症状はさまざまで,中枢神経系(脳)の障害により,一過性の神経症状から永続的な運動麻痺,症例によっては重度の意識障害まできたすこともあり,その重症度も一律ではなく,治療法もさまざまである.脳虚血性疾患には主に抗血栓薬が使用され,脳内出血には薬物治療を中心に血圧管理を行い,時に血腫除去を目的とする外科的治療を行うこともある.くも膜下出血における急性期治療はさらに複雑であり,従来の開頭術や血管内治療による破裂動脈瘤への根治術に加え,脳血管攣縮を主とする遅発性脳虚血神経症状(delayed ischemic neurological deficits:DIND)への対策が多様化,高度化している.それ故,個々の病態に応じた適切な患者管理,治療が求められる時代にあり,より高度な医療の提供が期待されている.… 山本拓史(順天堂大学医学部附属静岡病院脳神経外科) 続きを読む
脳卒中は,古くは“卒(突)然に邪気,邪風に中る(あたる)病”とされ,現代では脳梗塞,脳内出血,くも膜下出血の総称として脳血管障害とも呼ばれる.疾患の特徴上,多くの症例は動脈硬化性病変をはじめとする心・大血管病変や脳動脈瘤に関連するものであり,若年者よりも成人,特に中高年から老年期に発症する疾患群である.その症状はさまざまで,中枢神経系(脳)の障害により,一過性の神経症状から永続的な運動麻痺,症例によっては重度の意識障害まできたすこともあり,その重症度も一律ではなく,治療法もさまざまである.脳虚血性疾患には主に抗血栓薬が使用され,脳内出血には薬物治療を中心に血圧管理を行い,時に血腫除去を目的とする外科的治療を行うこともある.くも膜下出血における急性期治療はさらに複雑であり,従来の開頭術や血管内治療による破裂動脈瘤への根治術に加え,脳血管攣縮を主とする遅発性脳虚血神経症状(delayed ischemic neurological deficits:DIND)への対策が多様化,高度化している.それ故,個々の病態に応じた適切な患者管理,治療が求められる時代にあり,より高度な医療の提供が期待されている.…
山本拓史(順天堂大学医学部附属静岡病院脳神経外科)
超急性期の栄養管理や製剤選択から回復期・維持期のリハビリテーションまで,脳卒中治療に必要な栄養療法についての解説を1冊に集約.脳卒中治療に関わる医師・メディカルスタッフ必携のこれまでなかった実践書!
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