画像診断Q&A

レジデントノート 2024年1月号掲載
秋から3カ月間続く乾性咳嗽で紹介となった70歳代女性

症例

症例
:70歳代,女性.
主訴
:乾性咳嗽.
併存症
:高血圧症,2型糖尿病,白内障.
常用薬
:イルベサルタン100 mg/日,メトホルミン1,000 mg/日,スピロノラクトン12.5 mg/日,エンパグリフロジン10 mg/日.
職業
:事務職.
喫煙
:5本×5年間(20〜25歳).
飲酒
:機会飲酒.
粉塵吸入歴
:なし.
アレルギー歴
:なし.
家族歴
:特記すべきことはない.
現病歴
:X−1年11月頃より乾性咳嗽が出現した.対症療法で経過をみていたが,徐々に症状が悪化したためX年2月に当科受診となった.胸部単純X線写真にて両肺野の透過性低下を認め,精査加療目的に当科入院となった.
身体所見
:身長158 cm,体重63 kg,体温36.2℃,SpO2 93%(室内気).意識清明.頸静脈拡張なし.
胸部
:両側背部でfine cracklesを聴取,心雑音なし.
腹部
:肝・腎・脾を触知しない.表在リンパ節を蝕知しない.浮腫はない.
神経学的所見
:特に異常を認めない.
血液検査
:WBC 5,950/μL(好中球55.4%,リンパ球7.1%,好酸球3.9%),Hb 16.2 g/dL,Plt 26.5 万/μL,AST 16 IU/L,ALT 12 IU/L,LD 176 U/L,CK 29 U/L,BUN 31 mg/dL,Cr 0.93 mg/dL,CRP 0.9 mg/dLKL-6 1,749 U/mL,β-D glucan 4≧.
動脈血液ガス分析(室内気)
:pH 7.432,PaO2 62.8 mmHg,PaCO2 38.8 mmHg.

Question

  1. Q1:胸部単純X線写真(図1)の所見は?
  2. Q2:診断のためにさらに必要な検査は?
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