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慢性感染症におけるT細胞疲弊の分子メカニズム

Molecular mechanisms of T-cell exhaustion in chronic infections
玉井利克,倉知 慎
Toshikatsu Tamai/Makoto Kurachi:Department of Molecular Genetics, Graduate School of Medical Science, Kanazawa University(金沢大学医薬保健研究域医学系分子遺伝学)
10.18958/6683-00001-0001012-00

CD8 T細胞は感染症や腫瘍に対する免疫応答で重要な役割を果たしている.慢性感染症またはがんでは,CD8 T細胞は持続的な抗原および炎症性シグナルに曝露され,その機能が徐々に低下する.この疲弊したT細胞は,エフェクターT細胞やメモリーT細胞とは明確に異なった特徴を有しており,細胞内で変化した転写プログラムおよびエピジェネティック・ランドスケープと密接に関連している.慢性感染症およびがんの免疫治療において疲弊T細胞を標的とすることは有用と考えられ,治療法確立のためにはその分子機構の理解が必要である.

慢性感染症,疲弊T細胞,転写因子,エピゲノム

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