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グルタミン代謝によるT細胞老化のエピジェネティック制御とがん免疫

Epigenetic regulation of T-cell senescence and anti-tumor activity of CD8 T cells via glutamine metabolism
鈴木淳平,桑原 誠,山下政克
Junpei Suzuki/Makoto Kuwahara/Masakatsu Yamashita:Department of Immunology, Graduate School of Medicine, Ehime University(愛媛大学大学院医学系研究科免疫学講座)
10.18958/6683-00001-0001016-00

近年,細胞内エネルギー代謝が,エピジェネティック酵素の補因子の供給を介して,細胞の分化や機能を制御していることが明らかとなってきた.T細胞においても,分化や機能が細胞内の代謝状態と密接に関連していることが示されている.本稿では,活性化T細胞におけるグルタミン代謝が,エピジェネティックな機構を介して,加齢関連疾患発症の大きなリスクファクターであるT細胞老化を制御していることを示す.また,グルタミン代謝調節によるT細胞老化の制御が,T細胞養子免疫療法に応用できる可能性についても述べる.

T細胞老化,代謝リプログラミング,グルタミン代謝,エピジェネティック制御,T細胞養子免疫療法

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