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質量分析による未開拓プロテオームの探索

Mass-spectrometric-based analysis of unexplored proteome
松本雅記
Masaki Matsumoto:Department of Omics and Systems Biology,Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences/Department of Molecular and Cellular Biology, Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University(新潟大学大学院医歯学総合研究科/九州大学生体防御医学研究所)
10.18958/6455-00001-0001177-00

近年,質量分析計を用いたプロテオーム解析技術は成熟期に入り,一度に数千のタンパク質を検出できるようになった.その一方で,これまで非構造遺伝子と考えられていたlncRNAからの翻訳や,非典型翻訳に依存した新規タンパク質の発現などが明らかになり,プロテオームを構成する翻訳産物の範囲を再考する必要が生じている.本項では拡大するプロテオームの状況とそれに対するプロテオーム研究の挑戦について,その原理や現状を紹介する.また,現時点の技術が抱える問題点などを指摘しつつ将来展望を議論したい.

プロテオゲノミクス,非典型翻訳,iMPAQT

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