スマホで読める実験医学
550円

HLAクラスⅡ分子によるネオ・セルフの生成と自己免疫疾患

Neo-self formation by HLA classⅡ molecules in autoimmune diseases
末永忠広,荒瀬 尚
Tadahiro Suenaga/Hisashi Arase:Department of Immunochemistry, Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University/Department of Immunochemistry, WPI Immunology Frontier Research Center, Osaka University(大阪大学微生物病研究所免疫化学分野/大阪大学免疫学フロンティア研究センター免疫化学)
10.18958/6435-00001-0001214-00

HLAクラスⅡ分子はペプチドをT細胞に提示する機能を有し獲得免疫の中心的な役割を担っている.一方,HLAクラスⅡ分子は細胞内のミスフォールドタンパク質を分解せず細胞外へ輸送するシャペロン様機能をもつことが明らかになってきた.また,自己免疫疾患感受性アレルのHLAクラスⅡ分子によって細胞外へ輸送された細胞内ミスフォールドタンパク質はネオ・セルフとしてさまざまな自己免疫疾患の自己抗体の主要な標的となっている.以上のことから,HLAクラスⅡ分子によるネオ・セルフ形成が自己免疫疾患の病原性に深く関わっていると考えられる.

ネオ・セルフ,アレル(対立遺伝子),自己抗体,ミスフォールドタンパク質

この記事は有料記事です

(残り約8,300文字)

  • 【スマホで読める実験医学】HLAクラスⅡ分子によるネオ・セルフの生成と自己免疫疾患
    550円