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造血幹細胞移植におけるHLAの役割と新たな展開

Impact of HLA in allogeneic hematopoietic stem cell transplantation and future perspective
森島聡子,森島泰雄
Satoko Morishima1)/Yasuo Morishima2):Division of Endocrinology, Diabetes and Metabolism, Hematology, Rheumatology(Second Department of Internal Medicine),Graduate School of Medicine, University of the Ryukyus1)/Department of the Promotion of Blood and Marrow Transplantation, School of Medicine, Aichi Medical University2)〔琉球大学大学院医学研究科内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座(第二内科)1)/愛知医科大学医学部造血細胞移植推進寄付講座2)
10.18958/6435-00001-0001210-00

同種造血細胞移植は組織適合性抗原の異なった他者の造血幹細胞をいわば人工的に移植する治療法である.ドナー由来の造血幹細胞から分化した免疫担当細胞が患者の正常組織に障害を与える移植片対宿主病と患者の白血病細胞を傷害する移植片対白血病効果などの同種移植免疫反応にはHLAが重要な役割を果たす.非血縁者間骨髄移植が実施された多数例のドナーと患者のHLA情報と臨床成績を後方視的に解析し,同種造血幹細胞移植におけるHLAの意義が明らかになっている知見と今後の展望について概説する.

HLA,同種造血幹細胞移植,移植片対宿主病,GVL効果

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