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Cancer cachexia:from bench to bedside

Cancer cachexia: from bench to bedside
Cortez Natalia Erika,河岡慎平,Penna Fabio
Cortez Natalia Erika1)/Kawaoka Shinpei2)3)/Penna Fabio1):Department of Clinical and Biological Sciences, University of Torino1)/Department of Integrative Bioanalytics, Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University2)/Inter-Organ Communication Research Team, Institute for Life and Medical Sciences, Kyoto University3)(トリノ大学1)/東北大学加齢医学研究所生体情報解析分野2)/京都大学医生物学研究所臓器連関研究チーム3)
10.18958/7427-00001-0001352-00

がん悪液質は腫瘍随伴性の健康障害を意味する症候群で,患者のQOLや治療戦略,がん治療の効率,生命予後に甚大な悪影響を及ぼす.がん悪液質のメカニズムに関する研究は歴史的に筋肉の消耗という視点に立ってきたが,最近20年の研究により,全身性の代謝障害という視点へとシフトしてきている.この発展により,栄養補助や運動等を含むマルチモーダルな治療法の開発に挑戦することができるようになってきた.がん悪液質を研究することの臨床的な重要性も強く認識されるようになった.近い将来,がん悪液質の治療を通して,よりよいがん治療・患者の総合的なケアを実現できると考えられる.

がん悪液質,がん悪液質治療,筋肉,肝臓,臓器連関

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