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がん悪液質に伴う代謝臓器変容のマルチオミクス解析

Multi-omic analyses of changes in metabolic organs induced by cancer
青木正博,小島 康
Masahiro Aoki/Yasushi Kojima:Division of Pathophysiology, Aichi Cancer Center Research Institute(愛知県がんセンター研究所がん病態生理学分野)
10.18958/7427-00001-0001354-00

がんによる全身の代謝変化を捉え,がん悪液質の病態生理解明や治療標的の同定につなげるべく,代謝臓器・器官のマルチオミクス解析がさかんに実施され,多くの知見が蓄積されてきている.一方で,がん悪液質動物モデルの筋肉や脂肪組織を用いたトランスクリプトーム解析の結果は,患者検体を用いた解析結果と必ずしも一致せず,がん悪液質の多様性・複雑性に正面から向き合う必要性が浮き彫りになっている.また,萎縮という明らかな表現型が認められる筋肉,脂肪に加えて,肝臓,脳,さらに腸内細菌叢の役割が近年注目されており,がん悪液質研究は拡がりをみせている.

がん悪液質,マルチオミクス解析,動物モデル,代謝,肝臓,NAD関連経路

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