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【スマホで読める実験医学】iPS細胞誘導におけるMYCの機能
550円
多能性幹細胞は体のなかにある細胞のほぼすべてに分化できる能力とほぼ無限に増えることができる能力から再生医療の材料として期待されており,実際に移植治療や創薬で活用されている.国内では特にiPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究と応用が進んでいる.iPS細胞は血液や皮膚の細胞といった分化した細胞を初期化することで作製できる多能性幹細胞である.つまり,自分の細胞を使って自分の治療に役立てることができるということになる.体細胞にいくつかの初期化因子を導入すると1カ月弱でiPS細胞に変化する.初期化因子のなかの1つにがん原遺伝子のMycが含まれている.樹立当初はc-Mycが用いられていたが,最近われわれはL-Mycが初期化に重要な働きをしていることを明らかにしており,より詳細な初期化のメカニズム解明を進めている.
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