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サイズ依存性から見えてきた細胞骨格の自己組織化原理:人工細胞を用いた細胞分裂装置の再構成研究を通して

Self-organization mechanism of the cytoskeleton uncovered by the system-size dependence of artificial cells
宮﨑牧人
Makito Miyazaki:The Hakubi Center for Advanced Research & Department of Physics, Kyoto University(京都大学白眉センター/京都大学大学院理学研究科)
10.18958/5663-00001-0001559-00

細胞は,細胞骨格とよばれる骨組みを自在に組換えることで,移動したり分裂したりすることができる.われわれは,生細胞を圧倒的に単純化し,さまざまなパラメーターを独立かつ自在に制御することを可能にした人工細胞を用いて,細胞骨格の形成メカニズムおよび,細胞骨格が司る多種多様な細胞機能の制御メカニズムの解明に挑んでいる.本稿では,細胞分裂装置である収縮環の研究を例に,人工細胞のサイズ依存性を調べることで明らかになってきた,細胞骨格形成の新規メカニズムについて概説する.

細胞骨格,アクトミオシン,自己組織化,in vitro再構成,細胞分裂

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