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転写因子Mafによる腸管マクロファージの形質制御

Regulation of intestinal macrophage phenotype by Maf
菊池健太,浅野謙一,田中正人
Kenta Kikuchi /Kenichi Asano /Masato Tanaka:Laboratory of Immune Regulation, School of Life Sciences, Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences(東京薬科大学生命科学部免疫制御学研究室)
10.18958/6191-00001-0001573-00

組織常在マクロファージは,常在する組織によってさまざまな形質を有し,生体の恒常性維持に重要な役割を担うことがわかっている.しかし,その形質制御機構の全容はいまだ解明されていない.現在,多様な組織マクロファージの形質を解明するために,細胞特異的な転写因子を同定する研究がさかんに行われている.われわれは最近の研究で,転写因子Mafが腸管マクロファージに高発現し,その形質を制御することを見出した.さらに,腸炎の進展に伴って,Mafの発現量が変化し,腸管マクロファージの炎症促進的形質から組織保護的形質に転換することを明らかにした.そこで本稿では,腸管マクロファージの形質と,その形質制御機構について紹介する.

CD169マクロファージ, 酸化ストレス,Nrf2,Maf

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