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神経障害性疼痛と神経系マクロファージ

Neuropathic pain and macrophages in the nervous system
津田 誠
Makoto Tsuda:Department of Life Innovation, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University(九州大学大学院薬学研究院ライフイノベーション分野)
10.18958/6191-00001-0001570-00

神経がダメージを受けた後に,慢性的な痛み「神経障害性疼痛」が発症する.この慢性疼痛は,単なる急性疼痛の持続ではなく,神経系の多種多様な構造・機能的変化がもたらす神経活動異常に起因すると考えられている.その異常に,損傷した末梢神経に浸潤・集積するマクロファージと,脊髄後角で活性化する中枢神経常在性マクロファージであるミクログリアが重要な役割を担うことが基礎研究より示され,慢性疼痛のメカニズムの解明と治療薬の開発にこれらの細胞が大きな注目を集めている.

ミクログリア,マクロファージ,脊髄後角,一次求心性神経,神経障害性疼痛

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