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マクロファージの活性制御を介した腸管恒常性維持機構

Maintenance of gut homeostasis through regulation of macrophage activity
香山尚子,竹田 潔
Hisako Kayama/Kiyoshi Takeda:Department of Microbiology and Immunology, Graduate School of Medicine, Osaka University / WPI Immunology Frontier Research Center, Osaka University(大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学/大阪大学免疫学フロンティア研究センター)
10.18958/6191-00001-0001572-00

近年,各組織に局在するマクロファージが,病原体の排除だけではなく,定常状態の組織の恒常性維持に機能することが明らかとなった.マウスおよびヒト腸管組織において,マクロファージの分化機構と多様な免疫応答制御機構の解明が進み,腸管マクロファージによる免疫寛容誘導の破綻がクローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患(IBD)の発症および病態に深く関与することが明らかになりつつある.今後,マクロファージによる腸管恒常性維持機構のさらなる解明が,IBDの新規治療法確立につながることが期待される.

腸管マクロファージ,炎症性腸疾患,自然免疫,CX3CR1

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