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がん抑制性CAFの本態の理解の試み

Understanding the biology of tumor-restraining CAFs
宮井雄基,白木之浩,安藤良太,榎本 篤
Yuki Miyai1)2)/Yukihiro Shiraki1)/Ryota Ando1)/Atsushi Enomoto1):Department of Pathology, Nagoya University Graduate School of Medicine1)/Department of Clinical Oncology and Chemotherapy, Nagoya University Hospital2)(名古屋大学大学院医学系研究科腫瘍病理学1)/名古屋大学医学部附属病院化学療法部2)
10.18958/7511-00001-0001645-00

がん関連線維芽細胞(CAF)はがん促進性の機能をもつと長く認識されてきた.一方で,CAFを除去あるいはその増殖を抑制するとがんの増悪が観察されたことから,CAFにはがん抑制性の機能があることも指摘されている.昨今の解析技術の発展により,CAFの多様性やその臨床的意義に関する理解は得られつつあるが,依然,がん抑制性CAFの本態は不明確である.本稿では,がん抑制性CAFに対する理解の現状と難しさについて,われわれの仮説も交えつつ概説したい.

Meflin,正常線維芽細胞に近い状態のCAF,抗腫瘍免疫,薬剤感受性

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