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  2. 実験医学 2024年7月号
  3. がんの悪性化に関わる老化CAFの機能と治療標的としての可能性
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がんの悪性化に関わる老化CAFの機能と治療標的としての可能性

Significance of senescent cancer-associated fibroblasts in cancer progression and treatment strategies
春名俊志，銭　江浩，周　翔宇，高橋暁子
Shunji Haruna1）2）/Jianghao Qian1）3）/Xiangyu Zhou1）/Akiko Takahashi1）4）：Division of Cellular Senescence, Cancer Institute, Japanese Foundation for Cancer Research1）/Division of Molecular Oncological Pharmacy, Faculty of Pharmacy, Keio University2）/Department of Molecular Oncology, Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University3）/Cancer Cell Communication Project, NEXT-Ganken Program, Japanese Foundation for Cancer Research4）（公益財団法人がん研究会がん研究所細胞老化研究部1）/慶應義塾大学大学院薬学研究科分子腫瘍薬学講座2）/東北大学加齢医学研究所分子腫瘍学研究分野3）/公益財団法人がん研究会NEXT-Gankenプログラム4））
10.18958/7511-00001-0001647-00

近年，がん微小環境のストレスや化学放射線療法によってがん関連線維芽細胞（CAF）に細胞老化が誘導されることが報告され，老化CAFがSASP因子を介して，がんの進展や治療抵抗性に寄与する可能性が示唆されている．そのため，化学放射線療法によりCAFを含む腫瘍組織に細胞老化を誘導し，老化細胞除去薬（senolytic drug）を逐次投与するといったone-two punchがん治療モデルが提唱され始めた．本稿では，老化CAFに関する近年の研究動向とわれわれの研究成果を紹介するとともに，がんの悪性化にかかわる老化CAFの機能と治療標的としての可能性について概説する．

老化CAF，細胞老化，SASP，細胞外小胞，senolytic drug

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