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リソソーム損傷応答とその生理学的意義

Mechanism and physiological function of lysosomal damage responses
小倉もな美,吉森 保,中村修平
Monami Ogura1)/Tamotsu Yoshimori1)2)/Shuhei Nakamura1)〜3):Department of Intracellular Membrane Dynamics, Graduate School of Frontier Biosciences, Osaka University1)/Department of Genetics, Graduate School of Medicine, Osaka University2)/Institute for Advanced Co-Creation Studies, Osaka University3)(大阪大学大学院生命機能研究科細胞内膜動態研究室1)/大阪大学大学院医学系研究科遺伝学教室2)/大阪大学高等共創研究院3)
10.18958/7277-00001-0000509-00

生体分子の分解の場として細胞の恒常性維持に必須の働きをもつリソソームだが,取り込んだ物質により損傷を受けると,細胞の恒常性を破綻させる有害な存在へと変貌する.「リソソーム損傷応答」とは,損傷を受けたリソソームに対処するため細胞が備える経路の総称であり,近年新たな経路が次々に報告されるなど,その注目度は高まりつつある.本稿ではリソソーム損傷応答の各経路について概説するとともに,その生理学的意義について紹介したい.

リソソーム,オートファジー,ESCRT,TFEB,神経変性疾患

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