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ヒトiPS細胞加工製品の造腫瘍性評価法の開発

New insight into the development of methods for the assessment of tumorigenicity in cell therapy products derived from human induced pluripotent stem cells
田埜慶子,佐藤陽治
Keiko Tano/Yoji Sato:Division of Cell-Based Therapeutic Products, National Institute of Health Sciences(国立医薬品食品衛生研究所 再生・細胞医療製品部)
10.18958/6503-00001-0000855-00

ヒトiPS細胞から分化誘導してつくられる神経細胞や心筋細胞などは,「細胞加工製品」とよばれる新たな医薬として開発が進み,臨床研究・治験に至るまで大きな進展を遂げてきた.そして今,将来の医療応用に向けて,安全性の確保が重要な課題となっている.なかでも,生きた細胞が体内で腫瘍を形成する能力,すなわち「造腫瘍性」は,細胞加工製品に特有の新たなリスクであり,ヒトiPS細胞研究を率いる日本が,特に力を入れてその評価法の開発に取り組んでいる.本稿では,造腫瘍性のリスク評価に関する新たな展開について紹介する.

細胞加工製品,造腫瘍性,残存未分化iPS細胞,形質転換細胞,リスク評価

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