スマホで読める実験医学
550円

オルガノイド医療の可能性と課題

Organoid Medicine- iPSC-based organoid towards therapy
大堀桃子,仁尾泰徳,川上絵理,武部貴則
Momoko Ohori1)/Yasunori Nio1)/Eri Kawakami1)/Takanori Takebe1)〜4):T-CiRA Discovery, Takeda Pharmaceutical Company Limited1)/Division of Advance Multidisciplinary Research, Tokyo Medical and Dental University2)/Center for Stem Cell and Organoid Medicine, Division of Gastroenterology, Hepatology and Nutrition & Developmental Biology, Cincinnati Children’s Hospital Medical Center3)/Department of Pediatrics, University of Cincinnati College of Medicine4)(武田薬品工業株式会社T-CiRAディスカバリー1)/東京医科歯科大学統合研究機構先端医歯工学創成研究部門2)/シンシナティ小児病院消化器部門・発生生物学部門・幹細胞オルガノイド医学研究センター3)/シンシナティ大学小児科4)
10.18958/6503-00001-0000858-00

近年,ヒト幹細胞を用いてヒューマン・オルガノイドを作成する報告が相次いでいる.オルガノイドは,臓器の構造や機能特性を一定程度反映するため,ヒト生物学研究から移植をめざす治療応用まで,さまざまな領域での活用が期待されている.さらに,患者由来iPS細胞を組合わせることで,疾患モデルを試験管内で再現することも現実となったいま,創薬や個別化医療応用についても,すでに実用化フェーズに突入した.本稿では,飛躍的に進化を遂げつつあるiPS細胞を用いたヒューマン・オルガノイド研究の最新動向を概説するとともに,医療応用にむけた可能性や課題について議論したい.

オルガノイド,創薬研究,毒性評価,個別化医療,移植

この記事は有料記事です

(残り約6,700文字)

  • 【スマホで読める実験医学】オルガノイド医療の可能性と課題
    550円