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腹部大動脈瘤から考える運動療法の可能性

Possible role of exercise in the treatment of abdominal aortic aneurysm
吉村耕一
Koichi Yoshimura:Graduate School of Health and Welfare, Yamaguchi Prefectural University/Department of Surgery and Clinical Science, Yamaguchi University Graduate School of Medicine(山口県立大学大学院健康福祉学研究科/山口大学大学院医学系研究科器官病態外科学)
10.18958/6355-00001-0001278-00

腹部大動脈瘤は慢性炎症に伴う組織破壊を特徴とする血管疾患であり,無症状のまま進行して破裂死に至るため,サイレントキラーとよばれている.侵襲的な外科的治療以外の選択肢がないため,薬物療法等の内科的治療法の開発が求められている.一方,適度な運動が種々の疾患の予防や治療に有効であることが近年報告されている.本稿では,腹部大動脈瘤研究の視点から,運動療法が果たしうる役割について概説する.

腹部大動脈瘤,運動療法,慢性炎症,免疫応答,血流

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