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脊髄損傷者の運動と健康

Issues in the exercise for health promotion among persons with disabilities
緒方 徹,リュウ ヨンジュ
Toru Ogata1)/Youngjae Ryu2):National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities1)/Biomedical research institute, Seoul National University Hospital2)(国立障害者リハビリテーションセンター1)/ソウル大学病院医学生命研究院2)
10.18958/6355-00001-0001280-00

四肢に麻痺をもつ障害者において「運動」ができないことによる生活習慣病は大きな健康リスクだが,障害特性による運動への障壁を解決する医学的知見がまだ不足している.脊髄損傷の場合は不随意な動きである痙縮が運動を阻害する.ラット脊髄損傷モデルにおいてわれわれは痙縮を定量評価できるswimming testを開発した.これによって得られた痙縮の重症度はその分子背景として損傷より遠位でのセロトニンへの過剰反応を反映している.こうした評価系により,痙縮を軽減するリハビリテーションや薬物療法の検証が可能となり運動促進につながると考えている.

脊髄損傷,痙縮,セロトニン,swimming test

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