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運動による骨の健康維持

Exercise effects on bone health
篠原正浩
Masahiro Shinohara:Molecular Pathology Section, Department of Rehabilitation for the Movement Functions, Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities(国立障害者リハビリテーションセンター研究所 運動機能系障害研究部 分子病態研究室)
10.18958/6355-00001-0001275-00

成長期では骨量は増加するが,その後加齢とともに低下し骨は弱くなる.骨組織に存在する骨細胞が運動により発生する組織にかかる力学的負荷(メカニカルストレス)を感知するメカニカルセンサー細胞であり,メカニカルストレスを受けた骨細胞は遺伝子発現を制御することで,骨量増加効果を生み出す.運動には骨量を増やしたり減少を抑制したりする効果があることは,組織レベル,細胞レベルで以前より明らかにされてきたが,その分子メカニズムが明らかにされはじめたのはここ数年であり,この分野はまさに発展途上である.

破骨細胞,骨芽細胞,骨細胞,メカニカルストレス

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