レジデントノート増刊 Vol.15 No.2

輸液スーパー指南塾

経過を追う症例問題で実践力を鍛える!

  • 長浜正彦/編
  • 2013年03月19日発行
  • B5判
  • 230ページ
  • ISBN 978-4-7581-0547-7
  • 4,620(本体4,200円+税)
  • 在庫:なし
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本書では輸液を的確に投与するための必須知識を解説し,頻出の病態について現場さながらに経過を追う「症例問題」に挑戦できます!投与開始から停止のタイミング,禁忌まで網羅しているので確かな実践力が身に付く!

目次

第1章 実践に必要な輸液の基本~これだけ知っていれば大丈夫!

1.輸液の基本【長浜正彦】

  • 体液生理
  • 体液量の評価
  • 輸液療法の目的
  • 「輸液療法=補充輸液+維持輸液」
  • 「mg/dL」 vs 「mmol/L」 vs 「mEq/L」

2.体液生理学の基本【赤井靖宏】

  • 体液コンパートメント
  • osm regulation vs. volume regulation
  • volume depletion vs. dehydration
  • 体液生理学の評価に必要な指標

3.体液量の評価のしかた【小板橋賢一郎】

  • “hypovolemia(広義の脱水)”とvolume depletion,dehydration
  • 身体所見による体液量の評価
  • 静的指標による体液量評価
  • 動的指標による体液量評価

4.輸液製剤の種類と使い分け方【冨田弘道】

  • 細胞外液
  • 1号液~4号液:組成と使い分け
  • 炭酸水素ナトリウム~製剤説明&重炭酸リンゲル液と炭酸水素ナトリウム液
  • 血漿増量剤
  • Advanced Lecture:1. 細胞外液のその他の成分:糖,マグネシウム 2. HES

5.初期輸液,補充輸液,維持輸液の違い【鈴木倫子】

  • 輸液療法の種類
  • 輸液療法の注意点

6.3ステップで実践する初期輸液療法【西﨑祐史】

  • Step1. 脱水を“volume depletion”と“dehydration”に分けて考える
  • Step2. 脱水の程度は? 体液欠乏量を推測する
  • Step3. 初期輸液の基本は,“維持輸液+補充輸液” 輸液製剤処方の実際

7.利尿薬の使用方法(透析療法の適応)【玉垣圭一】

  • 主な利尿薬の作用機序
  • 利尿薬治療における注意点
  • 急性心不全での利尿薬の選択
  • 急性腎障害(AKI)での利尿薬の選択

8.栄養輸液処方の実際【大村健二】

  • 非侵襲時の必要栄養量
  • 慢性の低栄養患者に対する栄養輸液処方
  • 侵襲下にある患者に対する栄養輸液処方

9.輸液のセッティングについて【畑 啓昭】

  • 輸液に使う医療機器について
  • 管理・使用時の注意点
  • Advanced Lecture:PICC

10.輸血の基本【椎野泰和】

  • 輸血の種類
  • 輸血の実施
  • 輸血による電解質異常
  • Advanced Lecture:腎移植患者(血液型不適合患者)への輸血

第2章 症例問題で身につける輸液の実践力

1.脱水への輸液【三枝孝充】

症例問題
  • 下痢への輸液
  • 嘔吐への輸液
  • 高ナトリウム血症への輸液
脱水の基本知識・輸液の考え方
  • 人はどのように「水」や「塩」の変化を感知するか?
  • Volume depletionとdehydrationの診断
  • 脱水の原因
  • 脱水の輸液

2.循環器疾患への輸液【今井直彦】

症例問題
  • CKD患者が待機的心カテーテル検査を必要とする場合の輸液
  • ACSや急性心不全への輸液
  • 高血圧緊急症への輸液

3.腎疾患への輸液【田川美穂】

症例問題
  • AKI(ATN)への輸液
  • CKD患者の高カリウム血症への輸液
  • 透析患者への輸液
腎疾患の基本知識・輸液の考え方
  • 急性腎不全に対する輸液
  • 高カリウム血症のマネジメント

4.ICUの輸液【塚原知樹】

症例問題
  • 敗血症への輸液①
  • 敗血症への輸液②
  • 重症膵炎への輸液
敗血症の基本知識・輸液の考え方
  • 敗血症
  • EGDT
  • 晶質液 vs 膠質液
  • 生理食塩水とその他のより生理的な晶質液
  • 重曹水
  • 体液量の評価
  • Volume overloadをどうするか?

5.電解質異常への輸液【比良野圭太】

症例問題
  • 低ナトリウム血症①
  • 低ナトリウム血症②
  • 低ナトリウム血症③
  • 高カルシウム血症
電解質異常の基本知識・輸液の考え方
  • 電解質異常へのアプローチの原則
  • ナトリウム異常

6.体液過剰(心不全・ネフローゼ・肝硬変)への輸液【柴垣有吾】

症例問題
  • 浮腫のあるネフローゼ症候群への輸液・利尿薬の使用方法
  • 腹水のある肝硬変への輸液・利尿薬などの使用方法
  • 心不全への輸液・利尿薬の使用方法
体液過剰状態の基本知識・輸液の考え方
  • 浮腫性疾患では“有効循環血漿量”が低下しているのか?
  • 体液量過剰であっても,食欲のない患者に何も投与しないと“干からびる”のか?
  • 総論:浮腫性疾患の輸液をどう考えるのか?

7.救急(外傷・ショック)への輸液【田中和豊】

症例問題
  • 外傷(多発外傷・頭部外傷など)への輸液
  • 熱傷への輸液
ショックの基本知識・輸液の考え方
  • 定義
  • 病態生理と分類
  • 治療

8.糖尿病への輸液【長浜正彦】

症例問題
  • 高血糖患者への輸液(HHS)
  • 高血糖患者への輸液(DKA)
糖尿病の基本知識・輸液の考え方
  • 病態生理・臨床像
  • 血糖降下速度に関して
  • リン補充に関して
  • 重炭酸塩補充に関して

9.周術期の輸液【佐藤温洋/角田隆俊】

症例問題
  • 生体腎移植の周術期
  • 原発性副甲状腺機能亢進症の周術期
周術期の基本知識・輸液の考え方
  • 体内水分分布
  • 術前
  • 術中輸液
  • 術後

10.高齢者への輸液【大蔵 暢】

症例問題
  • 熱中症
  • 高度脱水
高齢者の基本知識・輸液の考え方
  • 高齢者の身体特性と輸液療法
  • 高齢者の体水分量診断
  • 高齢者の体水分量や電解質の異常への対応
  • その他の注意事項

11.小児への輸液【藤丸拓也】

症例問題
  • 医原性低ナトリウム血症
  • 経口補液療法
小児の基本知識・輸液の考え方
  • 小児の輸液療法
  • 経口補液療法

Column

「病態が判明するまで」とはどれぐらいの時間か

国試―臨床ギャップ=1/2生食はどこへ行った

透析か移植か 日米の透析療法をめぐるさまざまな違い

栄養学は生化学と臨床医学の掛け橋である

留置針の接続の注意点

脱「井の中の蛙」

Everything Bagel

生理食塩水の謎

亀と乳酸アシドーシス

3つの魔法 ―輸液・電解質・酸塩基平衡―

公平中立な医療

内科医のアイデンティティー

『症例問題2. 熱傷への輸液』より抜粋

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-後略-

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