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パラスペックル

ぱらすぺっくる

核内に形成される直径約0.3〜1 μmの非膜オルガネラ.NEAT1というノンコーディングRNAを核として,PSPC1,NONO,FUSなどのRNA結合タンパク質が集積し,ミセル様の構造体となる.遺伝子発現の調節など多様な機能を有している.(実験医学2024年8月号より)

核小体ダイナミクスによるストレス応答の制御実験医学2024年8月号

パラスペックルは, NEAT1 arcRNAを構造骨格として構築される,直径約360 nmの非膜性の核内構造体である.NEAT1ノックアウトマウスでは, パラスペックルは形成されず, 卵巣内の黄体形成不全が認められ,その結果不妊や乳汁の分泌異常が認められるなどの表現型変化が観察される.また, がん・ウイルス感染・神経変性疾患などの疾患においても, パラスペックル形成の著しい変化が観察されており, がん細胞の細胞死・増殖制御などの重要な役割を果たすことも明らかになりつつある.(実験医学2019年6月号より)

ノンコーディングRNAにより誘導される核内構造体形成機構実験医学2019年6月号

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです