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RNA結合タンパク質の液-液相分離とその制御因子

Liquid-liquid phase separation of RNA binding protein and its regulator
吉澤拓也
Takuya Yoshizawa:College of Life Sciences, Ritsumeikan University(立命館大学生命科学部)
10.18958/6377-00001-0001257-00

RNA代謝のさまざまなイベントが細胞内の膜のないオルガネラと呼ばれる“液滴”で行われており,それらが液-液相分離によって形成されるものであることが明らかとなってきている.RNA結合タンパク質(RNA binding proteins:RBPs)は転写,スプライシング,編集,輸送,安定化等のさまざまな局面で中心的な役割を果たしているが,そのなかには液-液相分離を積極的に起こすものもあり,近年さかんに研究が進められている.本稿では,最も研究されているFUSを中心に,RNA結合タンパク質による液-液相分離の特徴を紹介する.また,われわれが明らかとしたインポーチンβファミリーによるRNA結合タンパク質の液-液相分離の制御機構についても紹介したい.

FETファミリー,LC(low-complexity)配列,液滴,インポーチンβ

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