妊娠中期における母体ウイルス感染により母体免疫活性化(maternal immune activation:MIA)が亢進すると,脳形成過程に影響を与えるばかりか,出生後に自閉症スペクトラム障害も伴うことが報告されている.事実,カリフォルニア工科大学のPattersonらは母体免疫活性化により母体中のIL-6およびIL-17産生が亢進し,マウス胎仔脳形成に影響を与えることを示唆している(Smith SE, et al:J Neurosci, 27:10695-10702, 2007/Hsiao EY, et al:Proc Natl Acad Sci U S A, 109:12776-12781, 2012).今回紹介する論文では,マサチューセッツ工科大学のChoiおよびニューヨーク大学のLittmanとHuhらが,母体免疫活性化によるIL-6産生がTh17細胞(IL-17を産生するヘルパーT細胞サブセット)に作用してIL-17a産生を亢進し,
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