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トピックス

迷える神経に光を! 迷走感覚神経の光遺伝学的解析

東京大学大学院農学生命科学研究科 宮道和成

感は意識にのぼるので,目や鼻のなかに光や匂いのセンサーが存在することは日々実感される.一方,循環・呼吸・消化など生存に必須な機能を担う自律神経系は,無意識的・不随意的に作動するため,自律神経系が内臓から情報を集めて処理していることは自覚されない.例えば,食物により胃が膨張すると消化液の分泌が促進される.腸は消化中の食物に含まれる栄養素を検出し,消化運動パターンを変化させている.このような内臓からの情報は迷走神経の求心路によって脳へと伝達されると考えられているが,その実態については不明な点が多い.胃腸の膨張を検出するニューロンはどこにあるのか?腸腔内の栄養素の情報を伝えるニューロンと同じニューロンなのだろうか?それらのニューロンは具体的にはどのような情報を内臓から受けとるのだろうか?そして脳のどこに情報を伝えるのだろうか?

Harvard大学のLiberles准教授は

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2016年9月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2016年9月号 Vol.34 No.14
発がん 遺伝子変異+αの真実に迫る
タール癌から1世紀を超え、いま紐解かれる複雑性

大島正伸/企画
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