減数分裂は,二倍体の生殖母細胞から一倍体の配偶子をつくる特殊な細胞分裂であり,真核生物における生命の連続性の根幹をなす.1回のDNA複製の後,2回の連続した細胞分裂を経る.第一減数分裂前期では相同染色体の間で染色体の交換反応である交差が生じる.交差は次世代をつくる配偶子に遺伝的な多様性をもたせるとともに正確な相同染色体分配に必須な機構である.したがって,交差の形成不全は配偶子に異数性をもたらし,不妊や流産の原因となる.
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DOI:10.18958/7013-00004-0000104-00