ヒトの脳において大きく発達した領域の一つは,脳表面を覆う皺々の大脳新皮質である.この大脳新皮質は特徴的な6層構造を有し,哺乳類のみがもち,基本的な6層構造は皺のないマウスから皺のあるヒトの脳まで共通する.哺乳類において,どのようにして皺ができたのかについて,近年研究が進んできているが,一方,なぜ哺乳類において大脳新皮質がつくられたのかに関してはいまだ謎が多い.脊椎動物の終脳は大きく分けて背側の外套(pallium)と腹側の外套下部(subpallium)に分けられ,palliumはさらに4つの領域Medial(MP)/Dorsal(DP)/Lateral(LP)/Ventral(VP)に分けられる.
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DOI:10.18958/7175-00004-0000325-00